山陰本線餘部鉄橋

2005.10.02 up
 山陰本線の餘部駅と鎧駅の間に掛かる鉄橋、餘部橋梁が2006年にコンクリートの橋に架け替えられることになりました。
 長さ310m、高さなんと41mの陸橋!1912年に開通した歴史のある橋梁です。明治45年に掛けられたと思うと感慨深いものがありますね。で、この鉄橋には強風による列車転落事故という暗い過去もありますが、一度この目で見ておきたかったこともあり、一念発起し行ってまいりました!
 また、復路は寝台特急出雲。この出雲は餘部鉄橋を通る唯一の寝台特急です。また、標準色のDD51が牽引するブルートレインもこの出雲だけ。そんなDD51は小学生のころ買った鉄道模型が未だに手元にあり、憧れの特急列車でした。で、大人って怖いものですね。「よし、出雲のシングルデラックスで帰ってこよう。」で乗車が決まりました。ま、サンライズや、餘部鉄橋の架け替えの影響、昨今のブルートレインの廃止など考えると、いつまで走るか気になってきましたし、ここいらでいっちょ乗ってみたわけです。
 それでは鉄道撮影を中心(っていうかそれだけじゃん)にちょっとだけ紹介します。

 今回は復路を寝台特急出雲としたので、東京を発つ前に、下りの出雲を撮影することにしました。(?)  ちょっと曇っていましたが、まぁなんとか撮影できるくらいの明るさでした。で、東京から新幹線の予定ですが、その東京駅を通過して大井町駅へ。まつこと2、3分。なんとか出雲に間に合いました。(写真左)
 ついでなので10分後に来るサンライズ出雲もゲット(写真右)
 今日は平日なのでサラリーマンや学生がいっぱいいるなか、カメラやレンズを入れたザックを背負い、ウキウキ気分で東京駅へ向かいました。
 まず京都までは新幹線です。500系です。いや、なんとなく・・・。一度乗車したことはありますが、やっぱこの形でしょう!
 で、東京7時50分発のぞみ7号となりました。
 まだ朝食を取っていなかったので乗車前に駅弁購入。当然朝ビールはYEBISUで決まり!!平日の東京駅でエビスなんてこの上ない贅沢な気分です。(^^)
 くぃっとやっていると、のぞみは東京駅を離れて生きました。
 エビスを2缶空けている間に京都駅に着いてしまいました。新幹線は早いですね。次は山陰本線「はしだて」に乗車するのですが、京都駅は大きい!途中で奈良線の103系を発見。東京では絶滅寸前なので思わずパチリ。
 乗換え時間はあまりないので急いで山陰本線ホームへ!
 既にホームには特急「はしだて」が待っていました。出発時間まであまりありませんが、頑張って正面へまわってこれまたパチリ。183系に乗るのも久しぶりかな。

 今回は、周遊切符である北近畿ゾーン券を利用します。4800円で今回のエリアを5日間も使えます。しかも北近畿タンゴ鉄道もOK!素晴らしい!こういう切符はもっと増やして欲しいですね。
 当初の予定では、この「はしだて」で福知山まで乗車するつもりでしたが、一気に宮津まで行くことにしました。今回の目的にひとつである、北近畿タンゴ鉄道のタンゴエクスプローラーで宮津まで乗車しようとしたのですが、1時間も待たねばならないってことで、もったいないので変更です。というのも、撮影の名所である 天橋立 由良鉄橋に行くために時間を稼がねばなりません。なんせ1時間に1本くらいしか列車がないのでしかたありません。

 ということで一気に宮津駅へ。
▲MF100型 ▲KTR700型 ▼タンゴディスカバリー
 宮津駅では北近畿タンゴ鉄道の普通列車が待っていました。個人的にここのDCのデザインは好きです。最近は個性的なものが少なくなってきていますが、なかなかどうして。いい感じですよね。
 しかし駅前のうどん、おいしかったなぁ。
 宮津で昼食を済ませ、本来乗ってこようと思っていたタンゴエクスプローラーを待ちます。が、アレ?やってきたのはタンゴディスカバリー。時刻表読み違えたか・・・?
 ま、考えても仕方ないので、KTR700に乗り、由良鉄橋撮影のため、一路丹後由良へ!
 以前にも書きましたが、鉄道撮影の名所(?)にはネコがいます。丹後由良駅前の車の下でノンビリしておりました。
 して、これが由良鉄橋です。ここは撮影しやすいですね。
 でも時刻表はしっかり調べていきましょうね。(^^)
 とにかくここはノンビリできました。暇つぶしに撮影したワシ(?)はお昼ご飯をしとめておりました。
 で、由良鉄橋での撮影を終えると、次の列車が丹後由良駅に到着するまでに時間がありません。急いで撤収し、線路沿いを、、、線路沿いを、、、走ってしまいました。なんせ1時間に1本なものですから、乗り遅れるわけには行きません。

 まぁ、アレだけ走ったのは非常に久しぶりでありました。駅に着いたら若干時間に余裕があったので、自販機で冷たいものをゲット。で、乗り場に行こうと思ったら・・・アレ?跨線橋を渡らないといけなんですね?
 うむむ、もうひと頑張りです。ホームに立つと程なく列車がやってきました。あぶないあぶない。走ってよかった。
 さて、丹後由良から一路豊岡へ。いよいよ山陰本線で餘部へ向かいます。今日はまだ木曜平日なんだよなぁ。高校生がいっぱいです。平日旅行は時間も考えたほうがよさそうですね。
 豊岡から餘部へはキハ47です。「コウノトリ大空へ・・・」のHMが取り付けられていました。後で調べたら、この日初めて装着されたそうです。タイムリ〜。これは、人工飼育したコウノトリを9月24日に豊岡市で放鳥があったのですが、これに向けてのアピールとのことでした。
 豊岡駅の引き込みにゴールデンエクスプレス・アストルの姿がっ!思わず窓越しにシャッターを切りました。が、これが限界・・・(写真右)
 ま、こんなもんでしょ。ふぅ。
 しばらく列車に揺られていると、乗客の観光客と思われる人がそわそわし始める・・・。お、そろそろ餘部ですな。車窓からの高さを撮影してみようとカメラを準備。で、この写真。(写真左)
 どっすか?
 餘部駅に降り立ち、その駅を取り囲地形やらなんやら諸々を確認。明朝はいよいよ今回の旅行のメインである、寝台特急出雲が餘部鉄橋を渡るシーンの撮影である。と、気合を入れたものの・・・
 やはり、餘部駅と鉄橋の雰囲気に飲まれそうになりました。うーん、なんとも言えないですね。海あり、山あり、鉄橋あり、駅がある。しかも非電化。鉄路だけがトンネルの向こうへ繋がっています。


 しかも・・・、気がつくと波の音だけが聞こえてきます。
 と、感激していたものの、橋脚の一部に塗り替えのための防風ネット(?)がかけられており、少々雰囲気が・・・。ま、これもいたし方ありますまい。最後のお色直しってところでしょうか。11月には終わるとのことです。
 気を取り直し、下見を終えたところで橋の下の宿へ移動です。橋の宿は「川戸屋」さんです。そう、NHKで話題になった鉄道12000キロで、関口智宏さんも泊まった宿です。
 しかも同じ部屋でした。(^^)
 夜間部屋から鉄橋を渡る列車を眺めました。音と車窓の光。なかなか圧巻でした。
 で、朝な訳ですが・・・曇っています。私の特殊能力本領発揮ってところでしょうか・・・。
 で、まず普通列車でテスト撮影(写真右)。うーん暗い。小さいとわかりませんが、RAWではブレブレです。トホホ。
 で、個人的に大好きなキハ181登場です。特急はまかぜ。今日は5両編成ですね。国鉄色1両が挟まれています。どっちかに統一して欲しいところですね。またまた個人的ですが、JR西日本色よりも国鉄色にして欲しいです。全部・・・

 ま、そんなことはいいとして、次は寝台特急出雲登場です、集中集中。
で、今回のメインイベント。

 特急出雲@餘部鉄橋

です。どうでしょう。本当はもっとアンダーだったんですが、ちょっと現像ソフトで修正しました。というか、上の「はまかぜ」のときよりも暗くなってしまい、もうどうにもならん状態になってしまいました。今回はEOS20Dに変更していたこともあり、連写できたので、多少は救われていますが、これが限界ですね。っていうかネットが・・・

この後雨が落ち始めました。
 川戸屋さんで朝食をいただき、出発の列車まで少々時間があるので、今しばらく餘部鉄橋を撮影することにしました。その写真をちょっとだけ紹介します。
 とにかくもう、雨も本降りになってしまったので、露出やらなんやらはもうダメダメです。雰囲気だけみてくださいね。

 左は川戸屋さんの2階の窓から。下は波止場から。

 さて、そろそろ時間も迫ってきたので、川戸屋さんを後にして餘部駅へいきます。
 列車を待つ間、雨は一時本降りどころか、スコール状態になりました。そんな中でもカメラを構え、反対方向への列車を撮影。う〜ん、はたから見たらバカですね。いやいや、折角ここまで来たので、雨だって構いません。撮影するのみ!
 そんな雨の中、ツアー客の一団が降りてきました。結構な人数です。彼らは41mの坂を下っていきました。
 こちらは次の列車に乗り、餘部鉄橋を越えて城崎温泉駅へ。
 すると餘部鉄橋から見下ろすとさっきのツアー客たちが列車に向かって手を振っています。・・・振り返して欲しかったのかな・・・。
 またまた鉄橋通過中の車窓から餘部を撮影しました。(写真右)
 どうでしょう?海、民家、鉄橋ってな感じです。

 写真左は手動スイッチでまわる扇風機です。いやべつになんて訳ではないですが・・・
 列車は城崎温泉に着きました。とりあえず、特急北近畿などなどを撮影した後、温泉浸かって、地ビール飲んで、再び駅へ。なんと贅沢な時間だろう〜。でも全般的に曇りです。
 183系とキハ181の並び!出来ればキハ181も国鉄色だと嬉しかったのですが・・・、残念。
 その悔しさ、駅前のグビガブで晴らしましょう!
 前にも書きましたが、私の好きなキハ181ですが、凄まじい排気で走り去って行きました。
 確かにこれでは「いそかぜ」のように徐々居場所jがなくなっていくのでしょうね。

 しかし、このパワフルな感じはやはり魅力的ですね。

 最終日、寝台特急出雲に乗車するため、鳥取駅へ。列車を待つ間、鳥取のDCたちを撮影しました。
 結構大きな駅ですが、やってくる列車の多くは2両編成。ホームのエンドから逆エンドへ行くのは大変ですねぇ。でも頑張ってこれだけ撮影しました。あと、スーパーはくとなどもいましたが、ちょっと貫通側しかまともに撮影できなかったので没です。

 この後、駅弁、ビールを買い込み、出雲を待ちます。鳥取20:24発東京行き。いい感じです。が、スーパーはくとがなんちゃら事故があり、その影響で若干遅れていました。
 ホームへ行くと、列車遅延のアナウンスが流れ、当初12分だった遅れが8分と告げられました。DD51が頑張っているんですね。この分だと、京都で遅れを取り戻し、東京へは定刻通りにするつもりなんでしょうね。


 すると、遠くから眩い光が近づいてきます。おお、出雲だ。(写真下)
 やはりブルートレインの入線は雰囲気ありますね。

 同じように鳥取駅から乗車する人たちが荷物を持ち、乗車位置へ向かうのが見て取れます。私は当然撮影のためにホームのエンドに降ります。(^^)
 私が乗車するのは1号車のシングルデラックス。オロネです。そう、上りの1号車って一番後ろです。(爆)

 左の写真を撮影したら即ダッシュ。流石に車両を渡り歩くのは面倒な上、寝ている人に迷惑ですからね。可能な限りホームを走ります。

 が、流石に停車時間が短いので5号車のあたり(オシのあたり)で出発の合図が鳴り響きます!
 でもオシってドアないじゃんっ!もうちょっとダッシュ〜。でなんとか4号車へ飛び乗ります。

 ふぅ。間に合った。

最後尾のオロネへ移動です。 
 個室に入り、中を観察。実は個室初めてなんです。興味津々です。
 先ず、洗面が付いているのが気になりました。ま、それと空調ですね。快適です。(^^)
 後はなんと言ってもB寝台では味わえない天井の高さ。この高さ、贅沢ですな。後は窓。この窓東京まで独り占めです。

 暫くすると、車掌さんがやってきました。検札と個室の鍵を私にやって来たって訳です。個室鍵かぁ。この部屋だって東京まで独り占めです。(満足)
 そうそう、車掌さんがタオルをくれました。出雲とあさかぜのHM入りです。これは嬉しいですね。

 しばらく部屋の電気を消して車窓からの風景を見ていましたが、そうこうしていると京都に到着。
 京都では牽引する機関車がDD51からEF65-1000に変更されます。
 当然撮影です。
 このカマ交換の作業を見に、乗客の親子連れがやってきました。いいですね。子供の頃にブルートレインに乗ったという経験や思い出は結構なものになるでしょうね。
 私は、今は無き583系はくつるが始めて乗った寝台列車でした。いい思い出です。 
 そうこう考えていると、次第に眠くなってきます。米原を過ぎた辺りで眠りに着いたと思います。

 ふと目が覚めると熱海駅でした。車窓にはどんよりした雲と鉛色の海が見えます。気がつくと雨がポツポツと・・・
通路に出てみるとびっくり、出雲に並走する高速貨物がいるじゃないですか。急いでカメラを用意し、チャンスを待ちます。

 が、雨が強くなってきて窓に雨粒が・・・。まともな写真になりゃしません。残念。
 そして出雲は東京駅10番線へ。

 この10番線、、いつまでも寝台特急が発着することを願っています。





 と、言うことで10分後にやってきたサンライズをパチリ。(写真下)
 次はこのサンライズに乗りますかね。